その入れ歯、本当に合っていますか!?
歯を失ったときの治療法のひとつに入れ歯があります。ご自身にぴったりと合った入れ歯を使っている方は少なく、気づかないうちに合わない入れ歯を無理して使っていることがよくあります。
入れ歯のチェックリストで、確認してみましょう。
入れ歯チェックリスト
- 入れ歯が当たって痛いところや違和感のあるところがある
- つけているのが嫌で外していることがある
- 入れ歯がぱかぱかする
- 入れ歯のお手入れをサボることがある
- 熱湯消毒をしている
- 入れ歯をつけたまま歯を磨いている
- 歯医者さんでメンテナンスを受けていない
- 入れ歯を作ってから半年以上たっている
- 口臭が気になる
- 入れ歯の汚れが気になる
ひとつでも当てはまるものがあれば、歯医者さんで相談してみましょう。
それぞれの項目について、解説していきます。
入れ歯が当たって痛いところや違和感のあるところがある
入れ歯を作った後も調整が必要になります。歯や歯ぐきに余計に当たるところを削ったり、留め具を調整したります。作ってすぐにぴったり合うということは少なく、少しずつ調整しながら使っていきます。また、お口の中は年月とともに変化していきます。特に、歯がない部分は骨がやせていくため、だんだんと入れ歯が合わなくなっていきます。定期的に歯医者さんで調整してもらいましょう。
つけているのが嫌で外していることがある
歯のない部分に何も入っていないと、空いているスペースを埋めようとして他の歯が移動してきてしまいます。歯並びが悪くなると、虫歯や始終業になりやすく、追加の治療も必要になってきてしまいます。
つけいているのが嫌な方は、入れ歯の調整をするか、またはインプラントなどほかの治療法を検討してみてはいかがでしょうか。
入れ歯がぱかぱかする
ぱかぱかする場合は、入れ歯が合っていないので調整か作り直しが必要になります。前述のとおり、骨がやせていくと入れ歯が合わなくなってきます。合わない入れ歯を使っていると歯ぐきや歯を傷つけることもありますので、早めに歯医者さんに相談しましょう。
入れ歯のお手入れをサボることがある
ご自身の歯と同じように、入れ歯もお手入れが大切です。入れ歯は虫歯にはなりませんが、汚れが付着したままだとお口の中が不衛生になってしまいます。残っている歯が虫歯・歯周病になったり、口臭の原因になったりします。
熱湯消毒をしている
入れ歯に熱湯をかけると変形してしまうため、熱湯はかけないでください。消毒は、ポリデントなどのつけ置き薬剤を使用しましょう。熱湯をかけてしまった場合は、歯医者さんで入れ歯に問題がないか見てもらってください。
入れ歯をつけたまま歯を磨いている
入れ歯を洗うブラシは、義歯ブラシという入れ歯専用のものを使うことをおすすめします。ご自身の歯を磨く歯ブラシだと、ブラシが硬いため、入れ歯を傷つけてしまうことがあります。目に見えない細かい傷でも細菌の温床になる恐れがあるため、専用のブラシを使ってお手入れしましょう。
歯医者さんでメンテナンスを受けていない
前述のとおり、入れ歯も定期的なメンテナンスが必要です。入れ歯が合っているかどうか、汚れは溜まっていないか、歯医者さんで確認してもらいましょう。また、残っている歯をこれ以上失わないようにすることも、とても大切です。歯石をとったり、虫歯のチェックも併せてみてもらってください。
入れ歯を作ってから半年以上たっている
半年経つと、お口の中の状況は変わっている場合は多くあります。以前は合っていた入れ歯が合っていなかったり、留め具をかけている歯が虫歯になっていたり、入れ歯が変形していたり、と様々な変化が考えられます。お口の中の状態にもよりますが、1~6か月に1度はメンテナンスを受けることをお勧めします。
口臭が気になる
入れ歯に汚れが溜まると、口臭の原因になります。口臭は自分では気づきにくいものです。定期的に歯医者さんでお手入れしましょう。
入れ歯の汚れが気になる
義歯ブラシとポリデントをしていても汚れが気になる場合は、歯医者さんでお手入れすることも可能です。薬液につけて、超音波洗浄機で汚れを落としていきます。また、汚れがひどい場合には作り直すこともあります。
まとめ
思い当たる症状はありましたか?定期的な調整とお手入れで、常に良い状態の入れ歯
インプラント、ブリッジ、入れ歯で迷ったら?
歯を失ったときの治療法として、インプラント、ブリッジ、入れ歯の3つがあります。ご自身の健康に関わることですから、ベストなものを選択したいですよね。ここでは、それぞれの治療法、メリット・デメリットをご紹介していきます。
それぞれの治療法
インプラント
人工的に作られたチタン製の歯根(歯の根っこ)を、歯が無くなった部分の骨に埋め込み、その上にかぶせ物をする治療法です。
ブリッジ
歯が無くなった部分の両サイドにある歯を削り、その歯を支柱にして数本連なったかぶせ物をする治療法です。例えば、失った歯が1本の場合は、3本連なったかぶせ物をします。
入れ歯
樹脂製の人工歯を歯がない部分にのせ、両サイドの歯に留め金をかける治療法で、取り外し式です。
それぞれのメリット・デメリット
インプラントのメリット
ご自身の歯と同じように治療するので、見た目が自然で美しく、健康な歯への影響もありません。また、噛む力も自身の歯と同じようにあり、食事を楽しむことができます。入れ歯のように外れてしまうことはなく、発音がしにくいということもありません。しっかりとメンテナンスを行うことで長い期間維持することができます。
インプラントのデメリット
人工歯根を埋め込むためのオペが必要になります。また、保険が適用されないため、期間や費用が他の治療法よりもかかることがあります。
重度の歯周病や全身状態によっては、オペができない方もいます。
ブリッジのメリット
かぶせ物をしっかりと固定するので、しっかり噛むことができます。また、材料によりますが保険適用のものもあるため、費用を抑えることができます。
ブリッジのデメリット
かぶせ物をするために、歯を失った部分の両サイドの健康な歯を削る必要があります。また、支柱となる歯に過剰な負担がかかるため、歯の寿命が短くなってしまいます。食べ物のカスが歯肉とブリッジの間に詰まって歯周病や虫歯の原因を作ってしまう場合があります。
歯がない部分や本数が多い場合は、ブリッジで治療できない場合があります。
入れ歯のメリット
他の治療法に比べると、簡単な治療で作成することができます。材料によりますが保険適用のものもあるため、費用を抑えることができます。
入れ歯のデメリット
噛む力が自身の歯の2割~3割程になってしまい、歯を失った本数が多いと硬いものなどは食べられません。また、発音がしにくくなることもあります。取り外し式なので、話している最中に外れてしまうこともあります。
見た目は、留め具のバネが見えるため、入れ歯をしていることが分かり、見た目を気にする方にはおすすめできません。
まとめ
失った歯の本数や部位によっては、選択できない治療法もあります。歯科医師とよく相談し、ベストな治療法を選択してみてください。